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ア ン コ モ ン   ライフ
uncommon life
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最期の瞬間。
覚えているのは吹っ飛ばされたときの浮遊感とフロントガラス越しの驚いた顔。
俺はいつもの道を、いつものように自転車で走っていただけだ。
そこにアイツは突っ込んできやがった。
事故にあった瞬間はスローモーションになるとか、死ぬ間際の走馬灯とか、あれは全部ホントだ。
俺は宙に浮きながら少しずつ近づいてくる地面を見つめてこれまでの人生を思い返していた。
で、思った訳だ。
俺の人生って、まるで無色透明だった。
特別に良いことも特別に悪いこともなく。
とにかくフツーに学校を出て、結局お決まりのフリーター。
カタチでも名前でも後に何か残るようなデッカいこと、やればよかったよ。
それなりに満足してるつもりだったけど、
別に自分なんていつ死んでも惜しくないとかって思ってたけど、
やっぱ俺、まだ死にたくないわ。

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